こんにちは、apro-incの業務改善・DXコンサルタント、AYAKAです。
データベースの基本から始まり、データ同士を繋ぐ「リレーション」の重要性についてお伝えしてきた本連載も、今回がいよいよ最終回です。
前回は、私たちが普段使う「Excel」「kintone」「AppSheet」のすべてにリレーションの概念が組み込まれているとお話ししました。それでは、実際にこれらのツールを使ってデータを紐付ける際、具体的にどのような違いや特徴があるのでしょうか?
今回は最終回として、3つのツールのリレーション構築を徹底比較し、自社に最適なツールを選ぶためのポイントを解説します!
3大ツールの「リレーション」特徴と具体例
Excel:自由度は最強、しかし属人化に注意(VLOOKUP / XLOOKUP)
Excelでは、セルに数式を入力することでリレーションを組みます。
- 具体例: 「受注データシート」のB列に
=XLOOKUP(A2, 顧客マスター!A:A, 顧客マスター!B:B)と入力し、顧客IDから会社名を表示させる。 - メリット: 誰でも今すぐ無料で始められ、関数の組み合わせ次第で複雑な計算やレイアウト変更も自由自在です。
- デメリット: 行が増えるとファイルが重くなる、数式を誰かが誤って消してしまうとシステムが壊れる(属人化・壊れやすさ)という弱点があります。
kintone:ノンプログラミングで綺麗なマスター連携(ルックアップ機能)
kintoneでは、アプリ(表)の設定画面から直感的にリレーションを構築できます。
- 具体例: 案件管理アプリに「ルックアップ項目」を追加し、コピー元を「顧客管理アプリ」に指定。文字の入力中に「選択」ボタンを押すと、登録済みの顧客リストがポップアップで表示されます。
- メリット: 関数を入力する必要がなく、誰が使っても入力ミスが起きない綺麗な仕組み(フォーム)を爆速で作れます。
- デメリット: 基本的には「その時点のデータをコピーしてくる」挙動のため、過去の履歴と現在のマスターデータの高度な連動には少しコツ(プラグイン等)が必要です。
AppSheet:スマホアプリ感覚で双方向のデータ連携(Ref型)
GoogleのAppSheetは、データの型を「Ref(参照)」に変えるだけで、強力なリレーションが自動生成されます。
- 具体例: 「注文データ」の顧客列のデータ型を「Ref」にし、参照先を「顧客マスター」にする。
- メリット: スマホ画面で顧客を選ぶだけで、その顧客の過去の注文履歴が「子画面」として自動でずらりと表示されます。まるでプロのエンジニアが作ったアプリのような、双方向の高度なリンクがノンコードで実現します。
- デメリット: 英語の画面が多く、データ構造(リレーショナルデータベース)の概念をしっかり理解していないと、設定で迷子になりやすい点です。
3大ツールの比較まとめ
| ツール | リレーションの実現方法 | 向いている用途 | 注意点 |
| Excel | VLOOKUP、 XLOOKUP関数など | 個人の作業、一時的な集計 | データの破損、属人化 |
| kintone | ルックアップ、 関連レコード機能 | チームでの情報共有、 業務管理 | 複雑なデータ構造への 対応 |
| AppSheet | Ref(参照)型 | スマホでの現場入力、高度なアプリ化 | データベースの 基礎知識が必須 |
AYAKA’s View
複数回にわたってお届けしたデータベース連載、いかがでしたでしょうか?
「Excelを使い続けるべきか、新しいツールを入れるべきか」という問いの答えは、ツールの機能比較ではなく、「自社が管理したいデータの構造(書類棚)をどう綺麗に保ちたいか」の中にあります。
ツールは時代とともに進化し、新しいものが次々と登場します。しかし、今回お伝えした「テーブル」「データ型」「リレーション」というデータベースの本質は、10年後も絶対に変わりません。この本質的な知見こそが、ツールに振り回されない「本当のIT人材・DX推進」を可能にします。
皆様の会社でも、まずは目の前のデータの「紐付け(リレーション)」を見直すことから、持続可能な業務改善を始めてみてくださいね!
apro-incでは、Excelの効率化、kintoneやAppSheetの導入・アプリ構築はもちろん、それらのツールを現場が自走して使いこなすための「データベース基礎研修」や「伴走型DXコンサルティング」を提供しております。
「ツールの選定で迷っている」「データの構造化からしっかり見直したい」という企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。皆様のDXの旅路を全力でサポートいたします!
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