完璧な計画より、動きながら直す。うまくいく人の「雑さ」について

こんにちは、apro-incの業務改善・DXコンサルタント、AYAKAです。
白状すると、私はもともと、かなりの「計画倒れ人間」でした。
何かを始めようとすると、まず完璧な計画を立てたくなる。あらゆるパターンを想定して、リスクを洗い出して、きれいな段取りを組む。その作業自体は楽しいんです。でも、いざ動く段になると、「もう少し詰めてから」「準備が万全になってから」と、なかなか一歩目が出ない。そうこうしているうちに、熱が冷めて、その計画はノートの中で静かに眠る。そんなことを、何度繰り返したか分かりません。
一方で、まわりを見渡すと、なぜか物事をどんどん前に進めていく人がいます。よく観察してみると、その人たちには共通点がありました。ちょっと、雑なんです。今日はその、「良い雑さ」の話をさせてください。週末前ですし、少し肩の力を抜いて読んでいただけたら。
完璧な計画は、たいてい完璧に外れる
まず、身もふたもない事実から。どんなに時間をかけて完璧な計画を立てても、その通りに進むことは、まず、ありません。
これは、計画が下手だからではないんです。世の中が、計画より複雑にできているから。実際に動き出すと、想定していなかったことが必ず起きます。お客様の反応が予想と違ったり、思わぬところでつまずいたり、逆に、心配していたことが杞憂だったり。机の上でどれだけ精密に考えても、現実には現実の事情がある。だから、完璧な計画ほど、完璧に外れます。
このことに気づいてから、私は計画の作り方を変えました。最初から完璧を目指すのをやめたんです。だって、どうせ外れるんですから。それより、大まかな方向だけ決めて、さっさと動き出して、現実を見ながら直していくほうが、ずっと早く、ずっといいものにたどり着けると分かったからです。
昨日、「7割見えたら決めて、走りながら直す」という話を書きました。あれと同じことが、計画にも言えます。7割の計画で走り出したほうが、10割の計画を待つより、結局は速いのです。
「良い雑さ」は、いいかげんとは違う
ここで一つ、大事なことを補足させてください。私が言う「雑さ」は、「いいかげん」とは違います。ここを取り違えると、ただの手抜きになってしまうので。
物事を前に進める人の雑さは、「細部にこだわりすぎない」という雑さです。今この瞬間に決めなくていいことを、決めない。完璧じゃなくても、まず出してみる。60点でも世に問うてみて、反応を見てから直す。全体をつかんで、動きながら精度を上げていく。これは、いいかげんとは正反対の、とても戦略的な態度なんですよね。
逆に、完璧主義の丁寧さは、一見すると立派に見えて、実は前に進まないという意味で、いちばんもったいない。100点の準備をしている間に、雑な人はもう3回試して、3回失敗して、そこから学んで、4回目でうまくやっていたりします。動いた人だけが、現実からのフィードバックをもらえる。この差は、時間が経つほど大きく開いていきます。
私自身、「良い雑さ」を意識するようになってから、仕事の進み方が明らかに変わりました。相変わらず計画を立てるのは好きですが、「これは走りながら直せばいい」と思えるようになったぶん、一歩目がずっと軽くなったんです。
完璧主義は、優しさの裏返しでもある
とはいえ、「完璧じゃないと動けない」という気持ちも、痛いほど分かります。それは、あなたが仕事に誠実だからです。中途半端なものを出したくない、迷惑をかけたくない、きちんとやりたい。その真面目さは、間違いなくあなたの美点です。
だから、完璧主義をやめろ、とは言いません。ただ、その丁寧さを注ぐ場所を、少しだけ変えてみませんか、とは思います。動き出す前に完璧を目指すのではなく、動き出してから、現実に合わせて丁寧に直していく。同じ丁寧さでも、後者のほうが、ずっと実を結びます。準備の完璧さより、修正の丁寧さ。ここに力を移すだけで、成果はまるで変わってきます。
もし今、「やりたいことはあるのに、準備が整わなくて動き出せない」という状態でいるなら、その計画、もう7割できているのではないでしょうか。だとしたら、残りの3割は、走りながら埋めていけばいい。完璧な地図を待つより、とりあえず一歩踏み出したほうが、景色は早く変わります。
apro-incでは、「立派な改善計画を立てたのに、実行できずに止まっている」という会社のご相談を、よくお受けします。そういうとき私がするのは、計画をさらに立派にすることではありません。むしろ逆で、計画をうんと小さく削って、「これなら来週できる」というサイズにして、まず一歩動き出すお手伝いをします。動き出しさえすれば、あとは現実が教えてくれます。「計画ばかりで前に進まない」ともどかしさを感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。完璧な計画より、動き出せる一歩を、一緒に見つけましょう。
AYAKA’s View
業務改善のご支援をしていて思うのは、成果を出す会社と、出せない会社の差は、計画の精密さではないということです。むしろ、そこそこの計画でさっと動き出して、こまめに直していく会社のほうが、遠くまで行きます。完璧な計画書は、立派なわりに、引き出しの中で眠っていることが多いのです。
だから私は、ご相談を受けたとき、いきなり大きな改善計画を描くことはしません。「まず来週、これだけやってみましょう」という、拍子抜けするほど小さな一歩から始めます。動いてみて、違ったら直す。その繰り返しが、いつの間にか大きな変化になっている。それを、私は何度も見てきました。もし、完璧を目指すあまり動けなくなっているなら、その荷物を一度、私と一緒に軽くしてみませんか。「とりあえずやってみる」を、伴走させてください。週末、少し肩の力を抜いて、また月曜からの一歩を考えていただけたら嬉しいです。

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