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業務改善

社長が休めない会社は、強い会社ではない|トップこそ休むべき理由

2026.07.29

こんにちは、apro-incの業務改善・DXコンサルタント、AYAKAです。

「社長は、この夏は休まれるんですか」。そう尋ねると、少し笑って、こう返ってくることがあります。「いやあ、私が休むと回らないから」。

その言葉には、たいてい、誇りのようなものが混じっています。実際、その方が長年、身を粉にして会社を支えてきたのは間違いないのでしょう。社員には休んでもらって、自分は出社する。責任感の強い、立派な経営者の姿です。

でも、今日はあえて、少し厳しいことを書かせてください。社長が休めない会社は、たぶん、強い会社ではありません。これは、その方を責めているのではなく、むしろ心配して申し上げることです。

「自分が休むと回らない」は、リスクの告白でもある

まず、冷静に考えてみたいのです。「自分が休むと会社が回らない」というのは、裏を返せば、「自分が倒れたら会社が止まる」ということですよね。

これは、事業を続けていくうえで、かなり大きなリスクです。人は、いつ体調を崩すか分かりません。事故に遭うかもしれない。家族の事情で、急に動けなくなるかもしれない。そのとき、会社が数日で立ち行かなくなるとしたら、そこで働く社員も、取引先も、家族も、まとめて危うくなります。

先日、社員の方の休暇について書きました。「あの人が休むと回らない」状態は問題だ、と。でも、この理屈は、当然、社長にも当てはまるはずです。いえ、影響の大きさを考えれば、社長のほうがはるかに深刻です。それなのに、なぜか経営者の属人化だけは、「仕方ないこと」「立派なこと」として、見過ごされがちなんですよね。

社員には「休みを取ってください」と言いながら、自分は休めない。そのちぐはぐさに、本当は、多くの経営者の方が、うすうす気づいているのではないでしょうか。

休めない理由は、たぶん、忙しさじゃない

「休みたいけど、時間がなくて」とおっしゃる方は多いのですが、話をうかがっていくと、理由はもう少し別のところにあることが多いように思います。

ひとつは、任せることへの不安です。以前、「自分がやったほうが早い」という話を書きましたが、経営者の方ほど、この感覚が強い。自分が見ていないところで、何か問題が起きたらどうしよう。判断を誤られたらどうしよう。その不安があると、物理的に休んでいても、心は休まりません。

もうひとつは、これは言いにくいことですが、休むことへの後ろめたさです。社員が働いているのに、自分だけ休むのは気が引ける。「社長は楽をしている」と思われたくない。そういう気持ちが、休むことを難しくしている。実は、これがいちばん根深いかもしれません。

でも、考えてみてください。社長が疲れきって、判断力が鈍っている会社と、しっかり休んで、頭が冴えている社長がいる会社と、どちらが社員にとって安心でしょうか。トップの休息は、贅沢ではなく、良い判断を下すための、業務の一部だと思うのです。

休むことは、体制を試すことでもある

もうひとつ、前向きな見方をお伝えしたいのです。社長が休むというのは、実は、会社の体制を試す、またとない機会でもあります。

一週間、社長がいない状態で、会社がどう動くか。どこで判断が止まるか。誰が困るか。それが分かれば、次に手を打つべき場所が、はっきり見えてきます。逆に、思ったよりちゃんと回っていたなら、それは社員の成長を確かめられた、ということです。どちらに転んでも、得るものがある。

そして、これは社員にとっても、大きな意味を持ちます。社長が不在の期間に、自分たちで判断し、乗り切った経験は、確かな自信になります。いつも社長が全部決めている環境では、社員はいつまでも判断する力を育てられません。以前、権限委譲の話を書いたときにも触れましたが、人は、任されて、少し失敗して、ようやく育ちます。社長が休むことは、その機会を、社員に贈ることでもあるのです。

もちろん、いきなり長期で休むのは不安でしょう。それなら、まずは二日でも三日でもいい。「この期間は、こういう判断は誰それに任せる」と決めて、実際に離れてみる。連絡を完全に断つのが怖ければ、緊急時の連絡ルールだけ決めておく。小さく試して、大丈夫だったという実感を積み重ねていく。それが、結局はいちばん確実な進み方だと思います。

この夏、もし「今年も自分は休めないな」と感じているなら、それは、来年に向けて手を打つべきサインかもしれません。apro-incでは、経営者が安心して離れられる状態を、体制と仕組みの両面からつくるお手伝いをしています。どの判断を誰に任せられるか。何を残しておけば、不在でも動けるか。ここを一緒に整理するだけで、驚くほど身軽になる方がいらっしゃいます。「休みたくても休めない」「自分がいないと不安で仕方ない」と感じている経営者の方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたが安心して休める会社を、一緒につくらせてください。

AYAKA’s View

経営者の方に「休んでください」と言うのは、正直、少し勇気がいります。誰よりも会社のことを考え、身を削ってきた方に、外から来た人間が言えることではないかもしれない、と思うからです。

それでも申し上げるのは、休めない状態が続くことの怖さを、知っているからです。判断が鈍り、視野が狭くなり、気づけば体を壊している。そうなってからでは、会社にとっても、ご家族にとっても、取り返しがつきません。社長が元気でいることは、その会社にとって、いちばん大事な経営資源だと思うのです。だから、休むことは、わがままでも怠慢でもなく、経営者としての責任だと、私は本気で思っています。この夏、一日でも二日でも、心から休める時間が持てますように。そのための体制づくりなら、いつでもお手伝いします。まずは、何が心配で休めないのか、その話から聞かせてください。


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