「ひとり情シス」を疲弊させない体制づくり

こんにちは、apro-incの業務改善・DXコンサルタント、AYAKAです。
今日は、中小企業で本当によく見かける、けれどあまり語られない構造の話をします。本業を持ちながら「DXも君に任せた」と言われた担当者が、じわじわ疲弊していく問題です。
最初は前向きに始めたのに、気づけば「プリンターが動かない」「パスワードを忘れた」まで全部その人に集中し、本業も回らなくなる。心当たり、ありませんか?
なぜ一人に集中してしまうのか
① 「詳しい人」に聞くのが一番早いから
悪気なく、みんな一番詳しい人に聞きます。一件一件は小さくても、積み重なると膨大な割り込みになります。
② 役割の範囲が決まっていない
「DX担当」という言葉は広すぎて、どこまでが仕事か曖昧です。曖昧なまま始まると、断る根拠がないので何でも引き受けてしまいます。
③ 評価が本業基準のまま
DXの成果が評価に反映されず、本業の数字だけで見られると、担当者は「本業を犠牲にして雑用を増やしている」状態になります。これは続きません。
追い込まないための3つの手当て
① 役割と「やらないこと」を明文化する
担当範囲を決めると同時に、「これはやらない/みんなでやる」も決めます。範囲が定まって初めて、健全に線が引けます。
② 質問を個人でなく仕組みで受ける
よくある質問はマニュアルやFAQに逃がし、「まず調べる」導線を作る。以前お話しした参照導線の設計は、担当者を割り込みから守る防波堤でもあります。
③ 時間と評価を正式に割り当てる
「本業の片手間」でなく、DXに使う時間を正式に確保し、その成果を評価に含める。会社が正式な仕事だと認めることが、何よりの支えになります。
一人に頼る体制は「その人が辞めたら終わる」
忘れてはいけないのが、一人集中は属人化そのものだということ。その担当者が異動・退職した瞬間、会社のDXは止まります。担当者を守ることは、会社のリスク管理でもあるんです。
AYAKA’s View
「優秀な人に任せておけば回る」は、短期的には効率的でも、長期的には最も脆い体制です。ひとり情シスが疲れているサインが見えたら、それは本人の頑張り不足ではなく、体制の設計不足。役割・仕組み・評価の3点を、今のうちに整えてあげてください。
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