中小企業が守るべきパスワード管理

こんにちは、apro-incの業務改善・DXコンサルタント、AYAKAです。
モニタの縁にパスワードを書いた付箋。全サービス共通の「いつもの」パスワード。チャットで平文のまま送られる共有アカウントの情報——。ドキッとした方、いませんか?
以前の記事で入退社時のアカウント管理についてお話ししましたが、今日はその土台になる、日々のパスワード管理の話です。
「個人任せ」が招く3つのリスク
① 使い回しによる連鎖被害
どこか1つのサービスから情報が漏れると、同じパスワードを使っている他のサービスにも一斉にログインを試されます。会社のメールが破られれば、そこを起点に取引先への攻撃も起こり得ます。
② 共有パスワードが変わらない
「みんなが知っているパスワード」は、退職者も知っているパスワードです。変更されないまま何年も使われている共有アカウント、ありませんか?
③ 誰が何を知っているか分からない
管理が個人任せだと、会社として「どのサービスに誰がアクセスできるのか」を把握できません。これは月曜の記事でお話しした棚卸しができない状態そのものです。
中小企業が守るべき最低ライン3点セット
① パスワード管理ツールを会社で導入する
人間は複雑なパスワードを何十個も覚えられません。覚えられないから付箋と使い回しに戻るんです。管理ツールを会社として導入し、「覚えるのはマスターパスワード1つだけ」の状態にするのが出発点です。
② 多要素認証(MFA)を必須にする
メール・クラウドストレージ・会計など、重要なサービスから多要素認証を有効にします。パスワードが漏れても侵入を防げる、費用対効果が最も高い対策です。
③ 共有アカウントの扱いをルール化する
原則は1人1アカウント。やむを得ず共有する場合は、管理ツール経由で共有し、メンバーが変わったら必ずパスワードを変更する——ここまでをルールにします。
ルールは「守れる厳しさ」に
注意点を1つ。厳しすぎるルール(毎月変更、記号数字混在の20桁など)は、現場を付箋に引き戻します。今は「長くて使い回さないパスワード+MFA」が基本という考え方が主流です。守れる仕組みとセットで決めることが何より大事です。
AYAKA’s View
セキュリティ対策というと高額な製品を想像しがちですが、中小企業の現実的な第一歩は「パスワードの扱いを個人の工夫から会社の仕組みに変える」ことです。管理ツールとMFAだけなら、コストは月数百円/人から。事故が起きてからでは遅い分野なので、ぜひ今週の話題にしてみてください。
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