社内の「暗黙知」をAI化

こんにちは、apro-incの業務改善・DXコンサルタント、AYAKAです。
先週は組織の話を続けましたが、今週はAI・データ活用に戻ります。今日は「社内ナレッジ検索」——社内に埋もれた知識をAIに答えさせる仕組みの入門です。
「この作業の手順、〇〇さんに聞かないと分からない」「マニュアルはあるけどどこにあるか分からない」。こういう暗黙知の属人化、心当たりありませんか?
社内ナレッジ検索とは何か
一言でいえば、社内のドキュメント(マニュアル・議事録・過去のメール・規程など)をAIに読ませておき、社員が普通の言葉で質問すると、その資料をもとに答えを返してくれる仕組みです。
一般的な生成AIとの違いは、「自社の情報」に基づいて答える点です。ネット上の一般論ではなく、「うちの会社の経費精算のルール」を、実際の社内規程を根拠に答えてくれます。
なぜ中小企業に効くのか
① 「聞ける人」への集中がなくなる
以前お話しした「詳しい人に質問が集中する」問題。その質問の多くは、実は過去のどこかに答えが書いてあります。AIが代わりに答えれば、詳しい人の時間が空きます。
② 探す時間が消える
「あのファイルどこだっけ」を、フォルダを5階層たどるのではなく、質問一つで解決できます。聞く時間、探す手間がないだけで集中もしやすいですね。
③ 退職者の知識が残る
ドキュメントさえ残っていれば、その人がいなくなっても知識にアクセスできます。属人化対策の一つでしょう。
始める前の準備がすべて
ここが一番大事です。AIは、読ませた資料以上のことは答えられません。つまり、社内ドキュメントが整理されていないと、精度は上がりません。
準備1:対象ドキュメントを絞る
いきなり全社の全資料ではなく、「問い合わせの多い領域」から始めます。経費精算、就業規則、よくある業務手順あたりが定番です。
準備2:古い・重複した資料を片づける
矛盾する資料が複数あると、AIも混乱します。以前お話ししたファイル整理やマニュアルの棚卸しが、ここで効いてきます。
準備3:答えの正しさを確認する担当を決める
AIの答えを鵜呑みにせず、正しいかを確認する体制。これは明日の記事で詳しくお話しします。
AYAKA’s View
社内ナレッジ検索は、派手な新技術に見えて、実は「地道な資料整理」の上にしか成り立ちません。逆に言えば、これまでこの連載でお伝えしてきたフォルダ整理・マニュアル・情報アクセスの積み重ねが、そのままAI活用の土台になります。まずは対象を一つ絞って、小さく試してみてください。
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