はじめに

「毎月、同じExcel作業を繰り返している…」そんなことはありませんか?
- データを毎回コピペして整える
- ファイルを一つずつ開いて手作業で集計
- 書式を整えて帳票をPDFに出力…

もし、それらの作業が“ボタンひとつ”で終わるとしたら?
そのカギを握るのが、今回ご紹介する「Power Query(パワークエリ)」です。
Power Queryって何ですか?

Power Queryは、ExcelやPower BIに搭載されているデータの取り込み・変換・統合を行う機能です。
言い換えると、「いろんなデータをきれいに整えて、すぐ使える状態にしてくれるExcelの料理人」のような存在です。しかも、VBAのようにコードを書く必要はありません。
マウス操作だけで作業を自動化できるため、特別なスキルがなくても使いこなせます。
どんなことができるの?
データを取り込む

たとえば、CSVやExcelファイルはもちろん、フォルダ内の複数ファイル、Web API、データベース、さらにはkintoneなどのクラウドツールからもデータを取り込むことができます。
「データ収集の自動化」というと難しそうに聞こえるかもしれませんが、Power Queryなら読み取り先を一度指定するだけで、次回からは更新ボタンひとつでOKです。
データを整える
- 不要な列を削除
- 表記ゆれを統一(例:「東京本社」「東京 HQ」→「東京」)
- 数字の形式や日付の変換
- フィルタや並べ替え

これらを“毎回手作業”から“自動処理”に変えることができます。
たとえるなら、毎朝目玉焼きを1個ずつ焼いていたのを、トースターで自動調理できるようになるイメージです。
複数のデータをつなげる・まとめる
- 店舗別に管理された月次データを1つに集約
- 部署ごとのCSVファイルを統合
- kintoneのデータと他のマスタ情報を結合

「バラバラな情報を、ひとつにまとめて使いたい」
そんな場面で、Power Queryはまさに情報の“ハブ空港”のような役割を果たします。
kintone × Power Queryの実例

kintoneで業務管理をしていると、「もっと自由にデータを見たい」「Excelで集計・帳票を作りたい」という声が上がることがあります。
Power Queryを使えば、
- kintone APIからExcelにデータを直接取り込む
- ピボットテーブルで集計・分析
- Excelテンプレートに差し込んで帳票をPDF出力
といったことが、プラグインなし・追加費用なしで実現できます。
Power Queryはなぜ“業務改善”に向いているの?
方法 | メリット | デメリット |
手作業(コピペ) | 誰でもできる | ミスが出やすく、非効率 |
マクロ・VBA | 高度な自動化 | 専門知識が必要 |
Power Query | ノーコードで自動化できる | 機能を知らないと気づけない |

つまり、Power Queryは「自動化したいけど、VBAはちょっと…」という方にぴったりの選択肢です。
どんな場面で使えるの?
- kintoneのレコードをExcelで集計・可視化したいとき
- 毎月の売上データを自動でまとめたいとき
- 各部門のExcelファイルを一つに統合したいとき
- 毎回同じ帳票をPDFで出力したいとき

こうした定型業務をPower Queryに任せることで、人がやるべき「考える仕事」に集中できるようになります。
まとめ:Power Queryは「Excel業務の相棒」
- Excelを使っているなら、無料で使える標準機能
- データの整形・結合・自動更新が簡単にできる
- 特にkintoneなどの外部サービスと組み合わせると、驚くほど業務が効率化

もし、「手作業の多さにうんざりしている」「集計ミスを減らしたい」と感じているなら、Power Queryの活用をぜひ検討してみてください。