【失敗①】アプリ同士が連携できないことに後から気づく
事例:
ゲストスペースに「進捗管理アプリ」、通常スペースに「営業案件アプリ」を置いて、ルックアップで連携しようとしたが、エラーで連携できず設計をやり直す羽目に。
原因:
ゲストスペース内のアプリは、同じゲストスペース内のアプリとしか連携できない仕様。
回避策:
- アプリ連携が必要なものは同じスペース(またはスペース外)にまとめる
- 連携の必要性をER図や業務フロー図で事前に可視化
【失敗②】社外ユーザーに「他の社内アプリ」が見えると誤認
事例:
クライアントにゲストスペースを提供したが、クライアント側が「他の社内アプリも見えるのでは?」と誤解し、セキュリティ面での懸念を表明。
原因:
ゲストスペースの説明不足。また、社外との境界が見た目で明確でないUIのせいも。
回避策:
- ゲストスペースのセキュリティと分離性を事前に説明(閲覧範囲は完全分離されている)
- 初回ログイン時の案内文やマニュアルを用意する
【失敗③】通知が来ない・気づかれない
事例:
ゲストが進捗登録したが、社内担当がそれに気づかず対応遅延。通知が通常の社内アプリと異なる感覚で運用されていた。
原因:
ゲストスペース内での通知設定を社内と同等にしていなかった。
回避策:
- 通知ルールをスペース単位で設定(@メンション、リマインダーなど)
- 「すべてのスペースで通知を受け取る」設定をゲスト・社内ともに確認
【失敗④】API連携時にアクセスエラーが発生
事例:
kintoneと外部ツールを連携しようとしたが、APIキーを使ってもアクセス拒否される。
原因:
ゲストスペースには専用のAPIトークンとURLが必要であることを見落としていた。
回避策:
- 通常のドメインURLではなく、ゲストスペース専用URL(https://xxx.cybozu.com/k/guest/ID/)を使用
- APIトークンはゲストスペース用アプリで生成する必要あり
【失敗⑤】アプリ設計の流用ができない
事例:
通常スペースで作成した「案件管理アプリ」をゲストスペースでも使おうとしたが、コピーした後に設定やルックアップが使えず混乱。
原因:
ルックアップの参照元が別スペースのままになっていたため、エラーや未動作の箇所が多発。
回避策:
- アプリの設計テンプレート化ではなく、運用要件ごとに再設計
- スペースをまたぐルックアップ・関連レコードの利用は避ける
まとめ:ゲストスペースの設計は“分離設計”が原則
ゲストスペースの特徴は「社外と共有するための独立空間」であり、
kintoneの柔軟性が一部制限されることを前提に、”完結型の業務設計”が求められます。
設計時には以下の観点でチェックしましょう:
- どのデータを社外に共有すべきか?
- データ連携が必要なアプリはどこに置くべきか?
- 通知や操作性の違いを想定した導線設計になっているか?
ご相談ください

かずや
「どのスペースに何を置くべきか迷っている」
「社外とスムーズにやり取りしたいが設計が難しい」と感じている方へ。
kintone導入支援や、運用設計のレビューも承っております。